奈良の大峰堂薬品工業の辻将央社長の経営発表をお聞きしました。
想像を絶する苦難の時でさえ、社員さんが辞めていくのではなく、心を一つにして危機を乗り越えて、このコロナ禍にあっても業績を上げ続けていらっしゃる…。
本当にすばらしい経営をされています。
どうすればこのように社員さん達に慕われ、愛されるのか…
お話をお聞きしていてその理由が垣間見えた気がします。
それはまず社長が、業績以上に社員さんの幸福を大切に考えて、実践していらっしゃるということ。
また、これまで数百社のすばらしい経営者の方々の経営発表をお聞きして、
心が通い発展する組織に共通することとして、
「事業の意義目的を明確にして、社員さんと共有している」ということも感じています。
利他の心で、交通遺児の基金を設立して15年以上にわたり寄付や活動をされ、
カンボジアでは国が見捨てた地雷で足を無くした子供たちを「国の宝にする」と小学校を建設され、
東北の震災遺児たちにも寄付を続けられ、他にも数え切れない利他行を積んでいらして、頭が下がります。
「受け渡す側の作法と、受け取る側の作法を大切に」と説かれ、
事業承継でも、先輩に教えを請うのでも、受け取る側がどのような思いで引き継ぐのかによって結果が違ってくる、
任す側の気持ちをちゃんと理解して、プロセスだけでなくこれまでの思いや生き様をも汲み取ることが大切、とのお話が、まさに「マナーの心に通ずる」と心に深く刻まれました。