大阪でサービス接遇検定審査員の打合せ後、大阪の90歳の主人の母のお見舞いに。
この日は声が出せず身体も固く…手足や背中をマッサージしながら、あまりに痩せた身体に胸が詰まりました。
でもそれ以上に、他の車椅子の年配の女性が「お願い、トイレに連れて行ってください!」とずっと言ってるのに、側にいるスタッフが無視していることにいたたまれなくなり、「私でできることあればやりますが…」と声をかけると、
「あの人は骨折してトイレ使えないからオムツなんですよ」と。せめてそう言ってあげて欲しいです。何度でも。
現場の大変さはよく分かりますが、私がマナー研修で関わっている介護施設ではオムツは最終手段。
将来自分も間違いなく通る道。がむしゃらに働いて戦後の復興を支えてくれた世代が、最後に自分の人生を価値あるものだったと思ってもらえると嬉しいです。
自分の無力さに苛まれながらも…介護マナー研修を通して介護や医療の世界を変えていけたらと思いまず。
《ワンポイントマナー》
介護マナー研修では、「接遇用語」に加え、
「本人やご家族の気持ちに寄り添う言葉がけ」のワークをしています。よろしければご活用ください。
(1)不安を取り除き、心穏やかになるもの
○「大丈夫、心配ないですよ。安心してくださいね。」
☓ 叱る、強い口調でたしなめる
(2)自尊心を高めてあげられるもの
○「ありがとうございます。助かります。」(手伝おうとしたときなど)
☓ 「もう、触らないで」否定する、子供に言うような口のきき方をする
(3)易しく優しく
・専門用語、四字熟語を多用しない、耳で分かるか
・肯定表現を使う
内部で「3時までは無理です」→「3時からならできます」
外部に「担当でないので詳しいことは分かりません」
→「担当ではありませんが概略でしたらお話しできます」
・あとよし言葉
後にプラスの言葉を持ってくる「この薬、少し苦いけれどよく効きますよ」
・クッション言葉+依頼形(+代替案)
「こちらに移動してください」→「お手数ですがこちらにお越しいただけますか」
「2枚目も押印ください」→「お手数ですが2枚目も押していただけますか」
(4)聞き手を置き去りにしない
・アイコンタクトを取る
・相手の反応を見ながら話す
・キャリブレーション(実技ペアワーク)― 気持を慮る・表情で察知する
(5)耳に優しく
・聴き取りやすいトーンとスピードで話す
・言葉グセに気を付ける